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なぜ保険代理店は規模が小さい会社ばかりなのでしょうか?

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保険代理店業に限ったことではありませんが、総務省ならびに経済産業省によって令和3年に行われた調査では日本全国に存在する法人企業は凡そ178万社とされています。

そして、その中で従業員が10人に満たないとされる企業が75%と大多数を占めております。

私たち保険代理店業も多分に漏れず、従業員が10名未満の企業が大多数を占めている業種であることは間違いなく、その理由は”飽和状態にある市場”と”保険代理業のビジネスモデル”を原因としています。

保険代理業で利益を出すためには”保険の販売(契約)による販売手数料”を保険会社から得る他にありません。例えばご契約内容の変更時や保険証券の再発行、保険料の控除証明書の再発行、保険料の集金やご契約の保持・管理、事故処理やご相談などの業務で手数料をいただくことはないため、事業として成り立たせるためには相応の保険契約を獲得していく必要があります。

自動車保険、火災保険・地震保険、賠償責任保険、生命保険や医療保険等、種目によっては9割以上の対象者さまが既に加入しているとされる保険商品を販売することは簡単であるとは言い難いこと、それ故に市場が飽和状態にあると言えます。

次に保険代理業のビジネスモデルについてですが、こちらは”保険代理店の都合”というよりは”保険会社が行った施策”よる影響が大きいと言えます。

保険商品のメーカー(保険会社)は利益を出し社会に貢献するため、より多くの保険契約を獲得する必要がありますが、同時にコンプライアンスを遵守していかなくてはなりません。自社の従業員・関係者だけではなく、自社の商品を扱う代理店に対して多くの教育を施すと共に、管理(特にコンプライアンスに反した言動を行わないようにすること)を続けていけなければならず、”保険契約は沢山獲得するけど決してルールは破らない”人材あるいは代理店を増やしていく必要があります。

日本人の性質ではルールをきちんと守る人材は多くいますが、契約を多く獲得する人材は限られているために、古くは『契約を多く獲れるなら経営者になれますよ。』、『契約を沢山獲れるなら起業家になれますよ。』という触れ込みで営業力に自信のある人材や覚悟のある人材を”研修生”として集め、その中で成績が優秀かつルールを守り切った人材を代理店の経営者として独立させる研修制度を立ち上げました。

現在、保険代理店を経営している人材の大多数が上記ような研修制度の卒業生だと言われており、その中の殆どが自らはお客さまから保険契約をお預かりすることはできるが、その手法(再現性)を部下に上手く伝えることができていないのです。

『自分で営業先を見つけて、自分でアプローチをして保険契約を預かってきなさい。』これが今も昔も変わらない保険代理業のビジネスモデルであり、市場の縮小によって生存競争が激化している一つの要因でもあります。

『経営者になりたかったから保険代理店の研修生に応募した。』、『今まで経営者としてルールは守りながらだが、好き勝手やってきた。』という保険代理店の経営者が自分たちの考え方や仕事の仕方、歩幅を併せてまで吸収合併に応じることは難しく、企業数は多いが大規模と言える保険代理店は少数であるといった業界の状況を作っております。

眼には見えない商品を扱うが故に、事業者として仕事の取組み方に大きな乖離が発生した結果、均一に足並みを揃えるという文化が浸透しにくい事業であると考えております。

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